【李徴と青葉真司】病的な自尊心は精神を蝕む 「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」について
- 虎になる素質「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」とは:病的な自尊心は精神を蝕む
- 虎になった理由:「虎」は「呪われた自尊心」の象徴であった
- 青葉と李徴:「病的な自尊心」とは何か
- 統合失調症は都合の良い病気なのか、精神障害者は犯罪者予備軍なのか
- 【参考】刑法39条:責任能力とは何か
中島敦 山月記、名人伝、悟浄出世、弟子 他【電子書籍】[ 中島敦 ]
続きを読む人間であった時、己は努めて人との交わりを避けた。人々は己を倨傲だ、尊大だといった。実は、それが殆羞恥心に近いものであることを、人々は知らなかった。勿論もちろん、曾ての郷党の鬼才といわれた自分に、自尊心が無かったとは云わない。しかし、それは臆病な自尊心とでもいうべきものであった。己は詩によって名を成そうと思いながら、進んで師に就いたり、求めて詩友と交って切磋琢磨に努めたりすることをしなかった。かといって、又、己は俗物の間に伍することも潔しとしなかった。共に、我が臆病な自尊心と、尊大な羞恥心との所為である。
出典:中島敦 山月記
キルケゴール『死に至る病』:自己嫌悪感は自己愛から生じる
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キェルケゴール『死に至る病』 (哲学書概説シリーズ) [ 山下秀智 ]
キルケゴールの「死に至る病」とは「無条件に自分を否定する病」つまり「自己喪失」ではないか?
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